石油技術協会設立当初の目的は、
石油、天然瓦斯採収ニ関スル事業及技術ノ進歩発達並ニ会員相互ノ研究ノ助長、親睦ヲ図ル。
つまり、「石油・天然ガスの採取事業にかかわる技術の進歩と会員相互の親睦を図るため」 に設立されたものであり、今現在もその趣旨は変わっていません。
1933年(昭和8年)5月25日、東京地学協会会館で出席者35名により石油技術協会が創立されました。初代会長に当時の東京帝国大学鉱山学科の伊木常誠教授が就かれました。この年は同時に世界石油議会がロンドンで開かれた年でもありました。設立時の会員数は178名でした。
この背景として、1867年の明治維新により、日本は近代国家への歩みを始め、西欧文化、技術を積極的に導入しはじめました。石油地質もそのひとつでした。1876~1882年米国地質学者B.S.Lymannが北海道、秋田、新潟などで行った地質調査が我が国における最初の科学的石油探査活動であったといわれています。その後、地質調査所の設立、日本石油(株)の設立等があり、石油の探鉱、掘削の活動が本格的に始まりました。1900年代に入ると秋田県黒川油田などの成功により国内の石油探鉱、開発体制の整備が進み、それに携わる技術者の数も増えてきた経緯があります。